永い間、雨露を防ぎ暮らしを守ってきた住まいがあります。
そのような家に使う材料はやはり末永く使えるものにしなければいけません。
末永く使える材料であるかどうかは素材の持つ質感でわかります。
また、そのような材料は手入れのしがいがあり、古びても味わいが出るものです。
石油由来の新建材といわれるものがまだ無い時代も住いはつくられてきました、地域にある素材を使いながら地域の職人が住まいをつくってきました。
それはとても当たり前のこと、今でさえ多くの素材が世の中にあふれていますが、昔ながらの地域の素材を見直して使います。
杉や和紙、土物など素朴な素材感のある建材は意外にあるものです。
手入れとは言っても毎日の雑巾がけが必要なわけではありません。今の生活でそんなことは不可能ですね、でも時々でも磨いてあげれば素材はそれにこたえてくれます。
そんな素材が使われている家は古びても頼もしく、味わいのあるものになります。さらに次の代まで大切にされる住いにしたいと思います。
家づくりでは室内環境の安全性、暮らしでは食の安全や周辺環境の安全性が求められています。
Diy-Kinowaでは、私たちが選んだ素材を使い、手間をかけ、より良いものを提供しようと頑張っています。
家づくりから安全な暮らしにつながることを目指しています。
地域材を使い地域に係る、末永く地域に愛される建物として残したいそう考えています。
古民家といわれるくらい古い建物の場合その多くは現代の構造とは違う考えで造られています。
柱梁の組み合わせで成立し、壁を構造強度として考えていないため、住まい方の変化による間仕切り変更などは比較的容易に行えます。
できるだけ古い構造は残しながら必要に応じ補強を行い暮らしに合わせていきます。
古い建物の場合、一番問題になるのが温熱環境ではないでしょうか、間取りだけ暮らしに合わせても断熱性を向上させない限り、長い間暮すことはできません。
まして益々省エネが必要になる今後の暮らしです。
断熱改修にはポイントがあります。
正しい知識で有効に改修しましょう。
築≒120年正確な建築年代は残念ですがわかりません。
傷んだ構造部分の補修から温熱改修から水回りの改修をいたしました。
できるだけ自然な素材で人にも建物にもストレスのない改修を望まれていました。
断熱材はアレルギー反応の出にくいポリエステル断熱とし、仕上げ材は漆喰に和紙、和紙も米粉糊を使いました。
給水配管もステンレス配管を使用し室内に塩ビ系の素材を使わないようにしました。
木材はほぼすべて地域材とし、べニア類の使用は控えました。